ガラスの厚さ早見表/種類別の特徴や選び方のポイントも解説

この記事では、ガラスの種類別に厚みのバリエーション、特徴、選び方のポイントをまとめた「ガラスの厚さ早見表」をご紹介します。ガラス選びに迷っている方は是非、参考にしてみてください。

ガラスの種類と厚み

フロート板ガラス(透明ガラス)

透明ガラス

フロート板ガラスは一般的な窓ガラスや鏡に使用されます。住宅、アパートやビルなどにも使われるガラスです。厚みは2mmから12mm程度まであり、住宅では2〜5mmまでがよく使われている印象です。2mmは建具ガラスに、3〜5mmは窓ガラスに使われていることが多いですね。

厚み「mm」用途特徴
2額縁、建具、小物薄くて軽い、割れやすい
3窓ガラス、ショーケース透明度が高い、窓ガラスとしての強度は微妙
4建具4mmの透明ガラスは、窓ガラスとしては、あまり使われていない
5窓ガラス窓ガラスとしてよく使われている、強度と透明度のバランスが良い
6窓ガラス、建具、テーブルトップ強度があり、透明度も高い、店舗窓ガラスにもよく使われている
8窓ガラス、テーブルトップ強度があり、重量がある
10窓ガラス、テーブルトップ非常に強度があり、重量がある
12窓ガラス、テーブルトップ非常に強度があり、重量がある

型板ガラス

日本板型板ガラスの写真

型板ガラスは型模様をガラス面に転写して作られるガラスです。光と影が入り混じってぼかしたような雰囲気になります。お風呂場やトイレではプライバシー保護のためよく使われているガラスです。厚みは2mmから6mmまで様々なバリエーションがあります。住宅では4mmの型板ガラスを交換することが圧倒的に多い印象です。当店でもガラス交換率No.1のガラスです。それだけ、さまざまなシーンで使われているガラスなのでしょうね。

厚み「mm」用途特徴
2建具薄くて軽い、光を拡散させる効果がある
4窓ガラス、玄関ドア強度があり、型模様がある
6窓ガラス、玄関ドア強度があり、型模様がある

すり板ガラス

すりガラスの写真

すり板ガラスは白い乳白色に見えることが特徴です。透明ガラスの片面を砂とブラシで不透明に加工されたガラスで、透明ガラスに比べて少し高いです。厚みは、2mm.3mm.5mmがあります。2mmは障子ガラスでよくみますね。3mmは市営団地などでよく使われています。

網入りガラス

網入りガラス

網入りガラスにはユニワイヤーガラス、クロスワイヤーガラス、菱形ワイヤーガラスがあります。

ユニワイヤーガラスはガラスの中に金属線が封入されています。厚みは6.8mmのみです。

クロスワイヤーガラスは、サイコロのようにクロスに金属線がガラスに封入されているガラスです。厚みは6.8mmのみです。

菱形ワイヤーガラスは菱形に金属線がガラスに封入されています。厚みは6.8mmと10mmがあります。

網入りガラスの特徴は飛散防止効果がある点です。破損してもガラスが落ちることがあまりありません。但し、強化ガラスや合わせガラスのように割れても安全なガラスではなく、防犯性能もありません。防火地域や準防火地域の住宅、マンションなどの開口部に使われています。

装飾ガラス(エッジングガラス)

ガラス表面がエッジング加工されとおり、柔らかな光沢を放ちます。ハイシルエにはさまざまなパターンがあり豊富なデザインが選べるガラスです。厚みは3mm.5mm.6mm.6.8mm.8mm.10mm.12mm.があります。ホテルや美容院の内装ガラスに使われていることが多い印象です。

和紙調ガラス(妙)

ガラスに和紙調のフィルムが付いた装飾ガラスです。特徴は和紙の温かな雰囲気が感じられる点です。ガラスがわれてもフィルムが付いているので飛散防止効果もあります。ガラス厚みは、2mm.3mm.5mmがあります。雰囲気にこだわった旅館などの障子によく使われている印象です。

複層ガラス

複層ガラス

複層ガラスはガラスとガラスの間に空気層をもたせた断熱ガラスです。空気層は乾燥空気やアルゴンガスが入っているタイプもあります。また、Low-E特殊金属膜が入っているタイプもあり断熱や遮熱効果をもたせることもできます。複層合わせガラスなどになると断熱プラス防犯や防音性能をもたせることが、可能です。

強化ガラス

強化ガラス

強化ガラスは破損しても粒状になり、フロート板ガラスのように鋭い破片が残ることがありません。安全なガラスとなります。強度は一般の板ガラスに比べて3〜5倍の強度を持ち、耐熱性能もあります。厚みは4mm.5mm.6mm.8mm.10mm.12mm.15mm.19mmがあります。型板強化ガラス(ミストペーンスーパー)は4mm厚みになります。

耐熱強化ガラス

ワイヤレスの外観にしたいときに使われているガラスです。耐熱強化ガラスであれば、防火地域での住宅やマンションの開口部でも網入りガラスからワイヤーの入っていない耐熱強化ガラスに替えられます。ワイヤーがガラス内部に封入されていないため、外観は透明ガラスと同じになります。ガラス厚みは、5mm.6.5mm.8mm.10mm12mmがあります。

防犯合わせガラス

防犯合わせガラスセキュオの写真

防犯合わせガラスはガラスとガラスの間に接着力の強いフィルムを合わせたガラスで、衝撃に強く高い防犯性能と防災性能を持ちます。

遮熱合わせガラス

遮熱合わせガラスは紫外線の99%をカットします。(ラミクール)紫外線は窓辺の家具のシミなどの原因になりますので、西日のよく当たる窓に使うと良いかもしれません。

防音合わせガラス

防音ガラス

防音合わせガラスはガラスの間に防音特殊フィルムを挟んだガラスです。よく、防犯ガラスをつけたら防音ガラスと同じ効果があると勘違いされがちですが、防犯ガラスは防音用のフィルムを用いてますので、効果が違います。原理は、騒音によって起こる振動を熱に変換し、音の波を消滅させる作用が働きます。防音ガラスは防犯性能も兼ねます。

真空ガラススペーシア

真空硝子

スペーシアガラスは真空層とLow-E特殊金属フィルムの併用により、断熱性能は単板ガラスの4倍、一般複層ガラスの2倍になります。厚みは6.2mm.8.2mm.10mm.10.2mmになり、単板ガラスから真空ガラススペーシアにそのまま入れ替えることができます。単板ガラスでもサッシ交換や二重窓にしなくても手軽に断熱性能最強のガラスに交換することができるのが特徴です。ちなみに、真空ガラス専用D型グレチャンを使用すれば複層ガラスにも取り付けることができます。

特殊機能ガラス

ウイルスクリーンα

ウイルスクリーンαは優れた抗ウイルス、抗菌性能があります。蛍光灯やLEDライトが当たることにより20分で99%のウイルスの消滅がメーカー試験で確認されたガラスです。

ガラス厚みは4mmです。オフィスや病院などの間仕切り、展示ケースや食品ケースにも使われているガラスです。

ガラスの厚みと強度

厚み「mm」強度備考
2〜3弱い割れやすく、強度が必要な用途には不向き
4〜6普通一般的な窓ガラスや建具に的している
8〜12強いテーブルトップやマンションエントランスのドアなど強度が必要な箇所に適している

ガラスを選ぶポイント

用途に合わせたガラス選び

ガラスは用途によって合わすガラスの種類や厚みは異なります。例えば窓ガラスには、強度と透明度を兼ね備えたフロート板ガラスや合わせガラスが適しています。ドアには、強度や安全性を重視して合わせガラスや強化ガラスが適しています。テーブルトップには耐熱性や強度を重視して強化ガラスや特殊ガラスが適しています。

強度と安全性のバランス

ガラスの厚みは、強度と安全性のバランスを考慮する必要があります。薄いガラスは、割れやすく、安全性が低くなります。反対に厚いガラスは割れにくく、比較的安全です。ですが、厚いガラスは重たく、価格も高くなります。用途や目的に合わせて、強度と安全性のバランスを考慮して、適切な厚みのガラスを選びましょう。

デザイン性と機能性の両立

ガラスは、デザイン性と機能性を両立させることもできます。例えば型板ガラスは型模様により、光を拡散させる働きがあります。また、合わせガラスは、中間膜に様々なフィルムを挟むことで、防音効果や防犯効果を得られます。デザイン性と機能性を両立することで、より快適な空間を実現できます。

ガラスの厚みの測り方

自宅の割れ替えの場合、適切なガラス厚みを知っておくことは大切です。何故なら、ガラス交換にきてくれる業者が必ずしも既存ガラスと同じガラスを入れてくれるとは限りません。それに、ガラス厚みや強度を知っておくことで、例えば子供部屋のガラスが割れたとしましょう。そうした場合に、子供がよくおもちゃを投げてよくガラスを割るから、子供部屋は今よりも厚みのあるガラスにしよう、という対策ができます。そうした事態に備えてガラスの厚みの測り方を知っておくことはいいかもしれません。

ガラスの厚みの測り方は、ガラスシクネスゲージという定規のような物をガラスに当てることで測ることができます。インターネットで2,000円ほどで購入ができます。割れたガラスであれば、怪我をしないように手袋をしてガラス破片を掴み、ノギスやサシガネ、スケールなどで厚みを測定することが可能です。

ガラス採寸

ペアガラスなどの場合は、割れた方のガラスからサシガネを割れていない方のガラスまで当てて、ガラス間の距離(空気層)と割れたガラスの厚みを測り、割れてないガラスはガラスシクネスゲージでガラス厚みを測定します。すると割れたガラスのガラス構成が分かります。

まとめ/用途に適切なガラスの厚みを選ぼう

この記事では、ガラスの種類別に厚みのバリエーション、特徴、選び方のポイントをまとめました。ガラスは、厚みによって強度や透明度、安全性や遮音性も変わります。用途や目的に合わせて、適切なガラス種類や厚みを選ぶことで、安全で快適な空間を過ごすことができます。

是非この記事を参考にして、最適なガラスを選んでみてくださいね。

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